草薙水素の気持ちが痛いほど伝わってきた。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 文庫
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自分個人について触れなければいけないのだが、私は何代かにわたって一定の目的のために「作られて」来た家系の末裔であると自覚している。とはいえ、私のブログのエントリーを読めば誰でも明明白白にわかるように、私自信の九割は目的にかなわないことばかりをしている。生まれた時から運命づけられいるといっても、そんなものだ。
草薙の純度は私よりはるかに高い。
「作られた」ということはいまの時代の常識から言えば窮屈だと思われるが、草薙が飛ぶことがなによりも好きだというように、私も私なりに楽しんでやっている。「好き」ということはとても大切なことなのだ。
Enough is enough!
可哀想なんて言葉であいつを侮辱するな!
映画の中でそう叫んでいた草薙の姿が焼き付いて離れない。これほど森博嗣の小説の登場人物で共感を覚えたことはない。
蛇足だが、森博嗣はスカイクロラシリーズを始める前に大病をしたのではないだろうか?もし間違っていたら、申し訳ないことだが。