経営といったら動学。経営学といったら静学
IRRとポテンシャル、組織のダイナミズムを取ってみても考え方は全然違うと思う。
[ポテンシャルの底を超えるとボールはころがる。これを逆さに見立てると投資のキャッシュフローの図になる]を図にする予定。
・ダウンロード potential080109.pdf (56.9K)
■追記
イノベーションは、経営学ではもっとも重要なテーマだが、経済学の教科書にはほとんど出てこない。新古典派経済学の扱うのは、経済が均衡状態になってエントロピーが最大になった結果なので、イノベーションはその途中の一時的な不均衡でしかないからだ。これに対してミーゼスは、市場で重要なのは資源配分の効率性といった結果ではなく、人々が不確実な世界で答をさがす過程だとした。これを継承したKirznerは、競争の本質は分散した情報の中で利潤を追求する企業家精神にあると論じた。
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↑の図はあまりに不正確だが、企業において立ち上がりからキャッシュが出たり入ったりする様子を示している。レッド・オーシャンとか言われているが、どこかで成長していく上で乗り越えなければならないポテンシャルの山のようなものが存在するのが普通だ。それをキャッシュで表してい入るが、現実に試されるのは経営者とスタッフのの忍耐であったり、死に物狂いの努力であったりする。それを乗り越えて初めて事業としてキャッシュをプラスにすることができる。
経営という過程は実になまものであり、ポテンシャルとキャッシュという果実の間を行ったり来たりするボールのような存在だ。
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前からそうかんぁとは思っていただ、池田信夫さんの言説を読んではっきりと経済「学」自体はポテンシャルの底での事態しか想定していないんだなぁ、と。「企業利潤ゼロ=ポテンシャルの底」とつなぐと動学的とういか、企業活動の大局にある「学」を表せるのではないだろうか?
■言い忘れ
んで、ポテンシャルの曲線って例のフィットネス・ランドスケープだから、活動すればするだけ、相互作用が生まれてがんがん変化するってやつなんだろうな。