まだ読みかけだけど、案外目から鱗。官僚という方々がどういう気持ちで仕事に臨んでいるかまあり想像したことがなかった。ただし、正直そのヒューマニズム、正義感というものの基準が案外国全体として共通の底みたいなものがないように感じた。そして、そういうヒューマニズムは得てして現場と乖離してしまうものだ。
官僚はなぜ死を選んだのか―現実と理想の間で (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 是枝裕和
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2001/06
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先日の下下戦記とはよい対照かな?
泥だらけになっても奪いたい本当の娑婆は集落の中にあり、支援運動は向こう辺端からさしのべられた仮の娑婆である。しかしそのどちらに身を寄せようと、彼らは水俣病患者以外のなにものにもなれなかった。いや、支援運動こそ一層患者であることを要求したのである。「怨敵チッソによって患者にされた事を忘れるな。患者であることに徹する所からしか闘いは生まれない」と。奇妙な事には、支援者の眼には、若い自患者がのしかかってくる水俣病の重圧を脱ぎ捨てようともがく事は逃避であり、政治的自覚が欠けていることになるのであった。
パチンコと恋愛 - HPO:機密日誌