HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

手仕事

村上春樹をひさびさに読んで、この人はちゃんと料理とかしいる人なんだろうと思った。なんか人の動きがすごく的確。私のようなものでも登場人物がどう行動するのかが、筋肉の動きまで感じられるようだった。男性でも、女性でも人が動くときには、筋が動いて、骨が動く。内臓だってちゃんとある。そうそう、美術をやっている友人がデッサンを重ねていくとその人の骨まで見えてくる、理解しないと描けないんだ、と言っていた。

手仕事の確かさというのはやはりある。それは、私のように頭ばっかで生きていこうとする人間の対極にあるものだ。そして、手仕事でできていないものは世界にはないのだと思い知る。どんな機械だって人間の手が作ったものだ。