やはり女ってえらいなと思う。
男なんてやっぱりろくでなしだ。
女はすべてを抱きしめてくれる。
どんなろくでなしでも。
女の愛のやさしさを思う。
それはほんとうに自分の命をかけた愛なのだと思う。
身勝手な男にはそれを受け取る資格すらない。
死の瞬間まで愛することが幸せだったのだろうか。
愛とは全身全霊で相手を受け入れること。
相手を受け入れたいと心底思えること。
ろくでなしな男には決してできない。
女の愛でろくでなしの男は生きているというのに。
肌と肌とのぬくもりが愛を深めるのは事実。
男はそれを利用していると思っている。
愛してくれているのは、女の方なのに。
女のやさしさにろくでなしは甘えるばかり。
女の残したものを忘れない。
それは死の後に男に訪れるひとつの啓示だ。
死の後に訪れるものがやすらかなものであってほしい。
女の残したものの価値を男がわかるようになるのはいつのことか。