なんというか、「開放系の経営学」というものがなりたつのだとある方[お名前出していいですか?]から教わった。例によって山口浩さんが「金融技術と情報技術の次世代型融合」ということについて実に刺激的な記事を書いていらっしゃる。
http://www.h-yamaguchi.net/2006/01/2_68fa.html
私のようなへっぽこブログ書きがお二人の言ってらっしゃること、目指していらっしゃるところに何をつけくわえることもできないのだが、次第に「経営」ということについて書きたいという内圧が高まっているのを感じる。まぁ、諸事情あっても一般的な事象ということで書く分には背任罪だのに問われることもあるまい。あ、もしリアルの私を知っている人がこれを読んでいても、「言ってることとやっていることがちがうじゃないか!」と責めないでね。ネットの人格はネットの人格、リアルの人格はリアルの人格と一応線を引いておきたいとは切に思う。
ここのところ、「時間の矢」という本にはまっている。
http://www.morikita.co.jp/mokuji/1530.html
この本は、ニュートン物理学のような線形で表される法則を、熱力学に応用することにより、時間の非可逆性をひっぱりだしてくるという主旨なのだが、いくつか前提があるように感じる。
・もともとのニュートン物理学は、地球とりんごといって2つの物体を扱い複数の物体間での相互作用はあつかっていないが(閉鎖系)、統計熱力学といった分野で扱われるのは熱のエネルギーのやりとりが外部とやりとりされることを前提としてる(開放系)。
・統計熱力学などでは、解析しきれないような現象をコンピューターを使ったシミュレーションにより可視のものとすることで、理解を深める。
・非平衡の流れというとらえかたの中では、大きな熱の流れの中で局所的な秩序が生み出されるということになる。
なんというか、これまでの経営学というものが会社あるいは組織そのものが自立しているという仮定で成り立っていたように思う。基本的には経営学とは社内の諸要素をどう管理するかという発想から始まっている。しかし、社会という大きな流れの中でのひとつの渦のような存在として組織をとらえることは有効ではないだろうか?まして、情報技術の進歩により会社の内なるヒト・モノ・カネ・情報のやりとりのコストが大幅にさがったのはもちろん、社外との連携のかきねも大幅にさがっているといえよう。
そう、こう考えるとどうしても思い出してしまうのが、「はてな」であり、グーグルだ。しかし、この2つに関するケーススタディーはやまほどあるので、ここでは触れない。

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