HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

欧州インバウンド対策は文字なのか?

先日、デービッド・アトキンソンさんの講演に参加した。大変興味深い話しがたくさん出てきた。ただ、図表や、統計の背景にあまり触れられていなかったのでわかりづらく感じる部分があったので、ご著書を読み始めた。

世界一訪れたい日本のつくりかた

世界一訪れたい日本のつくりかた

途中まで読んで、アジアのインバウンド振興は「インスタ映え」で済むのだろうが、欧米インバウンド振興は「文字」が大事なのだと理解した。少し前に観光カリスマな方々が集まるシンポジウムに行って来た。その時に「ミシェランとか、欧米人の好むガイドブックは写真がほとんどない。『もっと写真があったほうがいいのでは?』と聞いてたら『文章からその観光地の場面を想像するのが楽しみなんだ』と」。

洋書をちょっと読んだことがある人は知っているだが、欧米の書籍には殆ど絵がない。児童書だろうと、小説だろうと、評論だろうと同じ。表もたまにあるだけ。また、「言葉」に対する教育が徹底している。私の知る米国の教育においてこれでもかと本を読ませ、そこまでかと想うほど文章を書かせる。

アトキンソンさんの本にもたくさん日本の観光解説が誤訳があることはもちろん、欧米人にヒットする文章になっていないと批判している。しかし、これはかなりハードルが高い。観光カリスマでも欧米人の心にヒットする文章を書ける人はなかなかいないのではないだろうか?たぶん、欧米のインバウンド振興は、有名旅行関係Youtuberや、Bloggerを日本に招いて文章をかくとか、動画を作ってもらうことが大事なのではないだろうか?