HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

経営者には純粋な人が多い

某経営者が5000人近く集まる恒例の世界大会に参加してきた。改めて、「ああ、なんてすごい経営者がいるんだろう、なんでこんなに誠意を尽くして成功を勝ち取っているんだろう」と胸が熱くなった。

どうも経営者というと、社員を搾取しているとか、ブラック企業で休みを与えないとか、狡猾な印象を与えがちだが、私の見る限り、経営者は純粋な人が多い。少なくとも上場する規模になるまで、中小企業ではお金を借りなければやっていけない。そして、お金を借りるためには代表者の個人保証が必要となる。真剣に経営に取り組む以外に人として生き残る方法はない。失礼ながら、従業員である限り、どれだけ過酷な労働条件を突きつけられても、労働関連法規と判例に従業員は守られている。破産した場合も労働債権が第一番の保全順位。連帯保証を法人にしている限り、逃げ道はないのが代表者。よほど純粋にド真剣に仕事に取り組んでいるのでなければできない。

昔、中小企業の継承のパラドックスを考えた。

[中小企業の後継者のパラドックス]

    • 職業選択の自由
      • 優秀なやつは大企業に入り出世する
      • 野心のあるやつはベンチャー企業を創設する
      • 平凡なら普通にサラリーマンになる
    • したがって、中小企業の後継者になる人間は、優秀でなく、野心がなく、変わったやつ。
守成に必要なもの - HPO機密日誌

いまなら、使命感を持った純粋な経営者であればこのパラドックスを乗り越えられるのだと断言できる。自分の企業に対する純粋で積極的、肯定的な想いは、一般常識を乗り越えて企業を成長させる、充実させられる。

経営者の仕事とは精進そのものだと想っている。人としての成長がここにこそあると。