HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

サピエンス全史が証した大恩

私の通っていた高校の創立者の格言に、「中恩は永く酬(むく)い小恩は忘れず」というのがある。私にとってお客様が自分の商品を買ってくださることはもう中恩だ。自分の人生も、家族の生活もお客様のお金で成り立っている。なにがあっても、「永く報い」なければならない。提案して、他決になったお客様ですらご縁を一度はいただけたということで小恩だ。よくもわるくも忘れてはならない。

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では、大恩とはなにか?確か、創業者の別の話しでは聖人の恩ということになっていた。聖人とはなにか?例えば、門前街に生まれ育った私にとって、お寺があるからこそ、街の発展があり、千年の歴史があるのだと実感させられる。お金があろうと、学問があろうと、なかなか子孫に財産も教育も残せない。家業や、事業も、数代続けばいい方だ。金剛組という千四百年組織として永続しているお会社がある。しかし、これは聖徳太子が作ったと言われる四天王寺があればこそ続いてきた。街も、会社も、家族も、人々の精神的支柱となる存在があればこそ永続できる。この精神的支柱を打ち立ててくださった方々が聖人なのだと私は想う。更に、一般化して言えば人としての生きる道を示した孔子仏陀ソクラテス、キリストといった聖人がいればこそいまの人類の発展があると言える。「サピエンス全史」は、人がシンボリックな価値を扱えるようになったことで人類の歴史が始まり、いくつかの「革命」を経て現在の繁栄に至ったことを見事に活写している。これは、まさに人類が聖人とよぶべき方々のお陰でなんどかの社会(あるいは猿と同じ程度でしかなかった集団)の成り立ちの根本が変わる「革命」があったと読み取れる。こここそが創立者の言う「大恩」だろうと私は想う。

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

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