HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

社会保障費の伸びは過去10年で4割

以前から社会保障費が伸びている中で、これ以上の賃上げはかなり危ういと想っていた。日本経済新聞にもそのような記事が載っていた。

5年で1割増えた社会保険料も含めた総人件費は年1.5~2%膨らんでおり、さらなる固定費の増加に二の足を踏む。結局、今年はベアを見送ることにした。

景気 生産・輸出で底堅く 人手不足が制約要因 家計へ波及カギ :日本経済新聞

エントリーにもした。

hpo.hatenablog.com

かなりおおざっぱだが、手許にある賃金データで社会保障費控除額の給与分(賞与を除く)総支給額に対する割合を計算してみた。構成員の年齢や、雇用形態は考慮していない。某中小企業の実データに過ぎない。

年度 H19 H24 H28
社会保障合計 10% 11% 14%

総支給額に対する割合で言えば、どうも「5年で1割」以上に上がっているように想える。10年で10%から14%ということは、社会保障費自体としては10年で4割上がっている。言うまでも無く、会社側の負担が同じ額だけある。「人件費」に「法定福利厚生費」を加えると、20%から28%に負担割合が上昇していることになる。この分のせめて半分でも「手取り」に向かっていれば、個人消費も増えるのではないだろうか?高齢者福祉の現場すら人手不足が聞こえている中、福祉施設だから社会保障費がないわけではなく、全体として政府にお金が回るだけで、社会全体としてはなんらプラスの方向に働いていないように思えてならない。