HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「事例でガッテン!相続税」

正直、仕事がら相続からみの業務も行う。それなりに関連する資格も保有し、支援の実務も行い、勉強も怠っていないつもりだった、本書を読むまでは。

事例でガッテン!  相続税(発行:創知株式会社)

事例でガッテン! 相続税(発行:創知株式会社)

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日本の相続税の世界比較も載っていた。やはり、重い・・・、本当に重い負担なのだと。数年前の税制改正(改悪?)により負担はさらに増えている。わかりづらいが、本書から引用した下のグラフの3億円以下の資産額の部分では特に日本の必要負担は大きい。相続税の課税対象となる事案は日本は広く、重い。

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重い日本の相続税を逃れるのは難しい。余程の資産家でもないかぎり、海外移住による相続税逃れは難しい。まあ、いろいろな事案もあるが。

 消費者金融大手の武富士(会社更生手続き中)の創業者、武井保雄元会長(故人)の長男で元専務の俊樹氏(45)が、生前贈与を受けた海外資産に約1330億円を課税されたのは不当だとして取り消しを求めた訴訟の上告審判決が18日、最高裁であった。第2小法廷(須藤正彦裁判長)は課税を適法とした二審・東京高裁判決を破棄、取り消しを命じた一審・東京地裁判決を支持した。

武富士元専務への課税取り消し 2000億円還付へ 最高裁判決 2011/2/18付日本経済新聞

本書には、これでもかというくらい相続税の節税の方法が述べられている。すべてのテーマが見開き2ページで解説されているため大変わかりやすい。私のような業務で扱っているものですら、ああ、こういう方法があったのかと想うほど。一般的な方法での節税が難しいと想われるご家族では一読すると大変参考になるのではないだろうか?もちろん、専門書ではないので、具体的に実践するには税理士事務所等に相談する必要がある。ということで、本書は税理士法人木村会計の相続税関連チームの著作。詳しくは、このチームメンバーに相談しろということなのだろう。