HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

SUITS Season 2 途中経過

はまっている。いくつか気がついた。一応、本職の弁護士の方と話してみてそうなんだと確認したので書いておく。

ドラマという性質もあるのだろうが、判決(judgement)、和解(settlement)に情報隠蔽は大きく影響を与える。このドラマの中で徹底的な調査、下調べが法律事務所の仕事のかなりの部分を占める。登場人物で言えば、マイクとレイチェルの仕事だ。当然、調査の中で隠蔽された事実などが出てくればかなり強気のネゴシエーションが行われて解決に向かうと。ここが主役であるハーヴィーの見せ場。まあ、ただシーズン2ではいろいろあってハーヴィーの刃のようなネゴシエーション力がちょっと狂ってきている。

税務も含めて、本当に幅広い問題が法律事務所に持ち込まれていること。M&A、倒産処理、相続はもちろん、親子関係や、経営、横領の問題まではばが大変広い。これまたドラマだからという問題ではあるのだろうが、違和感なくこのドラマが受け入れられていることを想えば、米国では法律事務所なしではことが進まない世界になってしまっているのだろう。ある意味、米国の弁護士事務所は昔の軍事力みたいなものかもしれない。以前だったら暴力でことが片付けられていたのが、いまは法律とネゴシエーションによって解決されている。まさに弁護士は捕食動物。

生物進化の上でも捕食生物が出てきて一気に加速した。米国ではいま捕食生物とは弁護士のことなのかもしれない。ドラマの上とは言え、これだけタフなやりとりを毎日しているのなら、確かに進化は進む。

SUITS Season 1 - HPO機密日誌

米国の法律事務所において税務が実は大きな仕事の割合を占めることは特記しておくべき。

多少まとまった仕事をするたびにグレシャムの「法律事務所」で仕上がった税務申告書がならび、(トム・クルーズふんするミッチが)事務所ナンバーワンの「請求可能時間」(billable hour)を稼ぎだしたというシーンを思い出す。そんなことばかり考えているからきっといつまでたっても忙しい、忙しいと言っているのだなと気付いた。

かっこいい仕事 - HPO機密日誌

実は、日本においても税務調査など税金関係でクライアントの代理人を務められるのは弁護士だけなのだと聞いた。税理士は立ち会うことができても、会計処理、税務処理の見解はあくまで法人、個人に求められる、弁護士以外は。この意味でも、コーポレート、法人関係の法律事務所の活躍する場面は日本においてもっとあっていいと私は想う。

当然、弁護士事務所の待遇が抜群にいいという前提であるが、ドラマとしてもいかに法律事務所の中でサバイバルするか、昇進するかがドラマとなっている。自分の仕事の方針はどこまで仕事ありき、顧客ありき。仕事を自分のサバイバルに使うという感覚に薄い。これはドラマのだけでなく、多くの会社員がそうなんだろうなと学んだ。

とにもかくにも、暇さえあればSUITSの続きを観ている。まじで毎月20GBのAUのサービス、スーパーデジラやばい。

k-tai.watch.impress.co.jp

当然、配信してくれているAmazonプライムもやばいと言える。