生誕300年若冲の京都 KYOTOの若冲|MBS
美術館のショップで本を買って読んだ。若冲への見方が変わった。唯一の心残りは、本書を読んでから展覧会に行っていれば10倍楽しかっただろうということ。
若冲 JAKUCHU ジャパノロジー・コレクション (角川ソフィア文庫)
- 作者: 狩野博幸
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2016/04/23
- メディア: 文庫
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本書には、行動する若冲の姿が描かれている。若隠居しても、錦市場を守る活動に邁進したり、火災で焼けた京都の復興に力を注いだり、実に魅力的な人物像が伝わる。絵師としてここまで突き抜けた存在になるためには、売茶翁をはじめとする仏教、禅の素養を持つ人々との深い交流があったことは、私に特に強い印象をもたらした。
By 伊藤若冲 - 図録「没後200年記念 なにわの知の巨人 木村蒹葭堂」大阪歴史博物館編 思文閣出版 平成15年, パブリック・ドメイン, Link
売茶翁(ばいさおう、まいさおう、延宝3年5月16日(1675年7月8日) - 宝暦13年7月16日(1763年8月24日))は、江戸時代の黄檗宗の僧。煎茶の中興の祖。本名は柴山元昭、幼名は菊泉。法名は月海で、還俗後は高遊外(こうゆうがい)とも称した。
(中略)
売茶翁の行動は、当時の禅僧の在り方への反発から、真実の禅を実践したものであったと言われる。禅を含む仏教は、1671年(寛文11年)につくられた寺請制度により、お布施という安定した収入源を得て安逸に流れつつあった。また禅僧の素養として抹茶を中心とした茶道があったが、厳しい批判眼を持つ売茶翁の目には、形式化したものに映った。そのため茶本来の精神に立ち返るべく、煎茶普及の活動に傾注したとも言われる。
売茶翁 - Wikipedia