HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

東京の不動産利回りの謎

昨日の続きで世界の主要都市の不動産価格について調べてみた。ほぼそのものずばりのレポートを日本不動産鑑定士協会が出していた。若干注意が必要なのは、日本の地価調査と同じで特定地点の不動産価格の調査であって、不動産インデックスのように都市全体の不動産価格を示しては以内こと。とはいえば、世界の不動産価格を知るにはもってこいの資料だ。

このレポートを見ると、不動産価格の主要な指標といえる住宅地価格が2000年代以降ニューヨーク、ロンドン、パリなどと比べて出遅れているのは確か。このグラフはそれぞれの都市の2000年を100とした数字。十年あまりでこの三都市では価格が倍になっているのが分かる。

世界主要都市 戸建て住宅地価格推移

実は、東京の戸建て用地価格は主要都市に比べて決して安くはない。しかし、集合住宅の価格としては圧倒的に水をあけられている。

世界主要都市集合住宅地地価

しかし、賃料は決して負けてはいない。

世界主要都市の集合住宅地の賃料

ということは、2000年以降の比較的安定的な円の為替レートからすると*1、東京の集合住宅地の不動産利回りは主要都市と比べて高くていいはずとなる。いろいろなパラメーターがあるのだが、単純に言えば利回りは収益を投資額(価格)で割ったものとなるからだ。

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たしかに、集合住宅の利回りは高い。世界の富裕層がこぞって東京のタワーマンションを買いに来るのが分かる。

不思議でしょうがないのが、商業地の利回りの低さ。

世界主要都市商業地利回り

まだ、普通商業地で利回りが低いのは少子高齢化だからとか理屈はつく。だが、間違いなく世界トップクラスであろう中央ビジネス地区、最高地価地区でも東京の利回りは低い。東京のオフィスビル、商業ビルの高度利用が進んでいないという理由も考えたが、これも近年の東京に林立する超高層オフィスビル群を見れば他都市に負けていない気がする。なぜなんだろう?

*1:まあ、実際は時期に寄るが。
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