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HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

不倫、LGBT、愛と性への寛容さ

某さんの不倫報道を知った。*1

d.hatena.ne.jp

ただ、荻上チキさんはリベラルな立ち位置で、女性の地位向上、女性が働きやすい社会にすることについても積極的に発言していたんですよね。それが、妻とは別居中だったとしても離婚が成立していないのに、独身女性と同棲していたということだと、これはキツい。口ではリベラルでも、やっていることは保守的な昔の日本のおっさん。日本のリベラルな男性って、でも実際はこんなに保守的だよねという悪例となってしまう。

お願いだから既婚者は離婚してから好きな人と付き合って! - 斗比主閲子の姑日記

よりによって天の川、銀河をはさんで盛大にセックスして盛り上がっているはずの日に、こんな不寛容な話しがでなくてもいいのにと心から想う。

リベラルだからこそ、性的マイノリティに理解を示すからこそ、愛と性に寛容にならないだろうか?LGBTという愛と性の問題に対して寛容であるなら、許されないと知りながらもどうしても愛し合ってしまった時、それを絶対的な悪と言えるだろうか?

荻上チキさん自身や、いろいろな方のご活躍でLGBTを社会的に認めろということは共通認識になってきているが、所詮LGBTだって愛と性の問題。顰蹙を受ける覚悟で言えば、結局性的嗜好。いつぞやの増田がゲイの世界こそ差別に満ちていると実情を赤裸々に語っていた。

anond.hatelabo.jp

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LGBTのカップルって結局不安定になりがちだからこそ、社会的承認を受けたいんじゃないかと想っている。誰でもそれなりに性的な嗜好はもっている。社会全体の秩序を崩壊させるのでないかぎり、性的嗜好/愛と性に基づく関係を、認めてあげたい/認められたいと想う。

「一緒にいたい」、「ひとつ屋根の下で暮らしたい」、「お互いにケアしあいたい」というパートナー間の愛の問題として、LGBTに拘らずに事実婚を捉えたい。そして、民法上の結婚と同程度の税制上の優遇、子育てに対する支援を行うべきであろう。愛と性に基づくパートナーシップを法的にも整備し、認めることは、日本が寛容で、未来に希望を持てる社会へと変化していくステップだと想える。

LGBT婚よりもPACS婚 - HPO機密日誌

で、ひるがえって不倫。

妻とセックスレスが限りなく苦痛だと言う時、子供がいたとしても妻と結婚において破綻していると言えないか?奥さんとセックスレスになった増田の話を読んだ。深く同感した。

anond.hatelabo.jp

たぶん、不倫は人類の歴史と同じくらい古い問題。

hpo.hatenablog.com

近いところでは哲学の巨人、ハイデッガーハンナ・アーレントの不倫が有名。もしかすると、「存在と時」はこの不倫がなければ書かれていなかったかもしれない。

hpo.hatenablog.com

あるいは「情事の終わり」。不倫から宗教的とも言える高みにまで至っている。これは個人的な体験ともあいまって、私の心に刺さった。

男女の間の業とは実に深いものだ。仏教になぜ不邪淫戒があるのか、よくわかる。

嫉妬は無意識の働きを止める - HPO機密日誌

情事の終り (新潮文庫)

情事の終り (新潮文庫)

愛する人に裏切られた時の絶望、つらさはよくわかる。そうしちゃいけないのもよく分かる。それでも、それでも、不倫は発生する。

そもそも、愛と性に走るととめどなくなるのは、女性の方だったりもする。男だけではない。

女性はいくつになっても愛される存在でいたいという願望が強いのだろう。以前、新しい男に愛されるためなら、女は実子でも捨てる、男に気に入られ続けるためにはそこまでするのが女というものよ、とある女性が語っていた。

「快楽」 - HPO機密日誌

愛と性の問題は、理性ではない。人を狂わせる。機械でない人間のやることに対して、もう少し寛容であっていいのではないだろうか?少なくとも、LGBTだから、不倫したから、と社会的に抹殺してしまうほどの不寛容は逆に社会を不安定にさせるように想えてならない。個人的な体験から、いまの子供たちがどれだけおびえているか、どれだけ萎縮しているか肌感覚で恐ろしいものを感じる。

で、この寛容さがリベラルと社会主義を分けるのだと私は想う。人の弱さ、人の不完全さを認めて、どう社会全体が寛容であるべきか、その寛容さの利子を享受すべきかというのがリベラル。社会主義は、人の理性が完璧であるという前提に立っている。そんな人間はいない。

hpo.hatenablog.com

愛と性への寛容さは社会全体にとって本当に大事な問題。

レダ (1983年)

レダ (1983年)

*1:余談だが、週刊誌の経営は相当に厳しくなっているらしい。売れるためなら、なんでも報道するという姿勢に嫌悪を覚える。短期的には売上げ増につながっても、長い目で見れば理念を失った過剰な報道はますます週刊誌の首を絞めるだろう。