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HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

LGBT婚よりもPACS婚

渋谷区の「パートナー証明書」なるものが社会的にどれだけ受け入れられるか知らない。ただ、米国などの人種差別、LGBTに対する不寛容は日本など比べものにならないほどひどいので、逆に法的な救済等がなされていることは理解されるべきだと思う。人種間の差別、暴力、家庭内暴力などは日本の比ではない。よく米国の映画で、「俺は子供の頃レンチで親父に殴れらた」、「俺は金槌だった」みたいなやりとりがあった。そこまでではなくとも、本当にひどいと米国滞在中に聞いたことがある。

いやいや、脱線。暴力的な差別の背景があるからこそ米国では力を入れてLGBTの権利を自己防衛としてしなければ生きていけなかったと言いたかった。今回は、そっちでなく、二人の成人のパートナーシップの問題を論じたい。

最近報道で渋谷区の同性パートナーの認定制度が取りざたされている。NHKなどでもさかんに取り上げられている。

2015年(平成27年)3月31日 - 同性カップルを結婚に相当する関係と認め、「パートナー」として証明する東京都渋谷区の条例が、区議会本会議で、賛成多数で可決、成立。採決結果は、定数34のうち自民党区議ら計11人が反対した。施行日は2015年(平成27年)4月1日。同条例は、男女平等や多様性の尊重をうたった上で、「パートナーシップ証明」を実施する条項を明記。パートナーシップを「男女の婚姻関係と異ならない程度の実質を備える関係」と定義。同性カップルがアパートの入居や病院での面会を断られるケースなどに配慮し、不動産業者や病院に、証明書を持つ同性カップルを夫婦と同等に扱うよう求めている。条例の趣旨に反する行為があり、是正勧告などに従わない場合は、事業者の名前を公表する規定も盛り込まれている。

日本における同性結婚 - Wikipedia

電通ダイバーシティ・ラボによる調査では、日本の人口の7.6%がLGBT層であり、LGBT層の商品・サービス市場規模は5.94兆円と算出されています。これを見て、何て大きな市場なんだ!これって“レインボー・オーシャン”なのでは?と驚いたのがきっかけ。正直、初めは興味先行でした」(木村さん)

NHKの経済番組が注目する「LGBTマーケット」の可能性 - リクナビNEXTジャーナル

渋谷区の「パートナー」もそうなのだろうが、基本的には「事実婚」に近い形の認定をしているのだと想う。日本における「事実婚」はもっと支援されるべきだと私は想う。 LGBTというセンセーショナルな部分が注目されがちだが、恋の国フランスの出生率が高いのは男女の恋愛関係に寛容な風土と、それを追認するPACSの法的な整備だと私は想う。

また、変わった法律では、フランスの民事連帯契約法 (Pacte civil de solidarité; PACS) のように、当事者自身が自由に契約内容を決め、契約書を作成し、それを裁判所に提出して公証してもらうような制度もある。これはフランスでは婚姻や離婚に関する法律的な条件が日本などに比較するとハードなためらしく、何らかの理由で結婚できない異性愛の同棲カップルが、同性のカップルと同様、PACSを利用したりする場合もある。

同性結婚 - Wikipedia

最近では、日本でも「事実婚」という言葉をよく耳にする。が、日本の場合は「届出婚」に対する「事実婚」という程度の意味でしかなく、法的な保護やその扱いも今一つ明瞭ではない(こちら)。それに対して、フランスの「事実婚(PACS)」は、同性または異性の成人2名による、共同生活を結ぶために締結される契約(フランス民法第515-1条)のことを指しており、法的な婚姻関係を結ぶカップルと同等な権利が保障されている。もちろん、それが同性のカップルであっても。

フランスの事実婚と出生率|サンクUのブログ

*1

人口問題に関心を寄せる私としては、日本版PACSの導入と、N分N乗税制 - HPO機密日誌少子化対策に有効だとついつい主張したくなるが、そこがポイントではない。「一緒にいたい」、「ひとつ屋根の下で暮らしたい」、「お互いにケアしあいたい」というパートナー間の愛の問題として、LGBTに拘らずに事実婚を捉えたい。そして、民法上の結婚と同程度の税制上の優遇、子育てに対する支援を行うべきであろう。愛と性に基づくパートナーシップを法的にも整備し、認めることは、日本が寛容で、未来に希望を持てる社会へと変化していくステップだと想える。

「自分に合うセクシュアリティとコミュニティが見つかるまでは、自分のどこかがおかしいと多くの人は感じます」と、アセクシュアルについて情報を発信する団体「Asexual Visibility & Education Network 」(AVEN)の一員、マイケルさんは言う。

「ズッキーニ」って何? LGBTだけじゃない12の性的指向、まとめてみました。

まあ、正直いろいろ考えているが、材料の割には結論が出せない問題ではある。

*1:考えてみれば、当事者間のパートナーシップを契約書にして、公証役場に届けることはできるはず。すくなくとも、パートナー間の子供の養育の義務を定め、民法上の責任を負うことはできるはず。養子縁組という法的な制度があるのだから。まあ、公正証書に基づく関係が不動産契約や、生命保険、社会保険の上でのパートナーシップとして認められるかどうかだが。