HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

空港隣接MICE

千葉でのオリンピック開催は手放しで喜べない。

幕張メッセ(千葉市美浜区)が、2020年東京五輪パラリンピックのフェンシング、テコンドー、レスリングの3競技の会場に決定して一夜明けた9日、地元からは「地域経済の活性化に期待したい」といった歓迎の声が上がった。

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2020年展示場問題を考慮すべきだろうと。ビッグサイトも会場として使われ、毎年開催されている展示会などの行き場所がなくなっているそうだ。毎年同じ場所で開催することで、集客、展示主体を増やしていくのが展示会のノウハウ。毎年行われている展示会が開催できないことで、超人気のビッグサイトはともかく、メッセからは客が逃げていくだろう。

首都圏では、多くの車両を搬入できる展示施設は幕張メッセ(千葉市美浜区)などに限られる。だが、幕張メッセも五輪でフェンシングなどの会場になり、代替開催できるかは微妙だ。パシフィコ横浜横浜市西区)を利用する案も浮上するが、規模は縮小となる。

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そうした中で着実に実績を深めているのが、盛和塾の世界対も行われる パシフィコ横浜 国際会議場。あえて、オリンピックにこみっとせずに、逆に2020年までに拡張を決めている。一気に展示会需要が流れ込むのではないだろうか?当然、横浜市はここを呼び水に各種展示会を横浜に!という運動を展開してくるはず。

20街区における施設拡張計画

現在の施設はみなとみらい地区の18街区と22街区にまたがって立地しているが、新設が計画されている複合展示施設は隣接する20街区(敷地面積約2万2千m²)にて民間資金を活用するPFI方式(施設の設計・建設・供用後20年間の維持管理を含む)で整備する方針となっている。PFIの手続きは2014年度より開始しており、2015年12月までに事業者の選定および契約締結を予定、国際会議の需要増加が見込まれる東京オリンピックの開催に間に合わせて2020年4月の開業を目指している。また、施設の完成後は運営権を設定した上で企業に売却(コンセッション方式)する予定で、既存の展示施設との一体運用を想定している。
新施設の整備により、既存施設と合わせて展示スペースは貸し床面積約3万m²(5割増)、会議室は約1万3千m²(2倍程)まで拡張される。さらに新施設にはホテルを併設する他、約2万m²の荷さばき駐車場、既存の施設や臨港パークとの間に新たな歩行者デッキも整備する方針で、事業費は200億円規模を見込んでいる。

横浜国際平和会議場 - Wikipedia

こうした状況で、首都圏の空港に隣接した場所にMICEを!という運動は、(いまからではかなりハードル高いが)十分に考慮されるべきだ。横浜市のPFI、コンセッション方式は非常に参考になるだろう。