HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「死のドレスを花婿に」

所用で、都内まで電車で往復する間に読み終えた。「その女アレックス」ほどきれいにまとまっているという感じではないが、読み始めの期待を遥かに超えて興味深かった。

死のドレスを花婿に (文春文庫)

死のドレスを花婿に (文春文庫)

それにしても、タイトルがちょっと。原題は、"Robe de marié"だという。せめて「死のウェディングドレス」とか?「花婿」を入れた気が知れない。

意識には確かにいくつかのレベルがあると思う。表層から、深層へ。自分の知覚が絶対に正しいと思っていられなくなる状況というのは確かにある。そして、それは大変に苦しい。