HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

モデル賃金

中途採用者の給与の決定は結構難しい問題をはらんでいる。通常は、業績考課、昇級考課で標準のBをとり続けたと仮定して評価し、該当の年齢でモデル賃金を計算するというのが一般的だろう。いわゆる会社年齢による評価だ。以前、社員の組合がある会社で働いていた時に、春闘の直後にモデル賃金として組合員の年齢、昇進に応じたモデル賃金を計算した紙が回ってきたのを思い出す。

新卒で入社し、社内で育ってきた人間であれば、年齢に応じて成長し、実績をあげてきたことを実証できる。しかし、中途入社の方に対して、会社年齢通りに能力を身につけてきているかどうかは保証のほどではない。ウェブでざっとぐぐってみたら、厚生労働省のサイトが出てきた。

職務給

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/model/dl/model-00.pdf

いわゆる、組織上の地位、いわゆる座っている椅子に対して給与を払うということだ。これは検討に値する中途採用者の基本給の決め方かもしれない。ただし、地位によっては減給することになりかねない。よく、米国では減給するとモチベーションが一気にさがるので、減給するくらいならやめさせて新しい人間を採用すると聞いた。日本では、新卒であっても、中途であっても、長く勤めてもらうのが前提。なかなか退職させることも、新規で雇うことも容易ではない。また、その繰り返しは職場、社風を確実に劣化させる。

一方、組織のデザインと人件費の総額のバランスの問題がある。職務給であれば組織上のポジションが決まれば、総額の給与も計算できる。年功序列方の基本給では、どの年次の人間をその椅子に座らせるからで大きく人件費が変わる。

よくよく勉強してみたい。


■参照