ダニエル・ピンクは実に面白い。
人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!
- 作者: ダニエル・ピンク,神田昌典
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/07/04
- メディア: ハードカバー
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人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!
- 作者: ダニエル・ピンク
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/07/26
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「付箋」をつけたところを抜き書きするだけでも、自分によみがえってくるものがある。
単純な処理業務が自動化され、情報の平衡性が情報の非対称性に取って代わったあかつきには、人を動かすことはさらに高度なスキルによって決まるようになり、(セールスの仕事は)住宅設計やCT画像の解読、あるいはそう、著作などと同じくらい、知性と創造性が必要とされるようになる
「セールス」を著者は、命令するでもなく、管理(control)するでもなくして、動かす方法だと捉えている。上司であれば、最悪部下は命令に従わなければならない。法律や、ルールにも、逆らえない。しかし、セールスはそうではない。顧客がその気にならなければ契約を強制することはできない。
そして、それは急成長する「教育と医療/ed-med」の分野でも同じだという。いや、特に必要なのだと本書を読むと痛感する。
私は想わず読了と同時に、今年看護学部に入った知り合いに本書をAmazonから送る手続きをしてしまったほどだ。このグラフを見るだけでも、ed-medの分野はリーマンにも負けず、不況にも負けず、成長し続けていることがわかる。そして、この分野にこそ人を動かす技術としての「セールス」を応用すべきだと理解できる。
もう、2、3引用しておこう。
相手の頭のなかに入り込むほうが、自分自身の心のなかに相手を入れるよりも、利益をもたらす
人類は生まれながらの物真似屋である。自分でも気づかないうちに、他人と同じことをする。 *1
セールスと演劇は共通点が多い。
議論に勝てば、売り込みに失敗する
(放射線医師の診断時に、患者の顔写真が見えるかどうかで「偶発的所見*2の80%は、顔写真が削除された場合に報告されなかった」)