北イタリアの家族主義工業をささえる重要な役目を果たす人を、イタリア語で'convertitore'、英語だと「コンバーター」というのだそうだ。「コンベルティトーレ」と発音するのだろうか。この「コンベルティトーレ」は、ファブリックなら、ファブリック産業の近隣同種の各社の間で必要な生産の調整、ノウハウの共有を個人的なコネクションを通じて行うのだと。ファブリックの柄をシーズンの最初には競わせるが、途中で市場における優劣が決まれば、出遅れた社長を食事に呼んで、なにを生産すべきかのヒントを与え、場合によっては生産を調整させる。非常にフレキシブルで、地元にネットワークの網が濃い存在なのだろう。
そもそも、この話しはある大学の先生とマイケル・ポーターのクラスター論をしているうちに出た。ポーターのクラスター論は、比較優位戦略を補完する考え方だと私は想う。ハリウッドの専門家クラスター分業制のように、真の比較優位をもたらすのは、信頼のネットワーク、クラスターだと私は想う。
1.クラスターとは何か、なぜクラスターか?
ポーターはクラスターを次のように定義する。http://www.nagaokauniv.ac.jp/m-edu/pdf/07paper2.pdf「クラスターとは、ある特定の分野における、相互に結びついた企業群と関連する諸機関からなる地理的に近接したグループであり、これらの企業群と諸機関は、共通性と補完性によって結ばれている。」
- 作者: M.E.ポーター,土岐坤,服部照夫,中辻万治
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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以前、広島、呉に行った。大和を作った多層構造の協力業者関係が、戦後の日本の造船産業にそのままつながったのだと。呉の造船産業の各社のネットワークは明らかにクラスターだ。
クラスターが生み出すのは、他にまねできない、差別化された、エッジがきいたともいう商品だ。エッジのきいた商品こそが顧客満足を引き出す。そう、先ほどの大学の先生によると顧客が自分で商品から満足を引き出すという、主客の分別が大事なのだとおっしゃっていた。こうした文脈で、顧客満足とはなにかは、次のツイートにいいつくされている。
『女子がTwitterにのせる写メ』
https://twitter.com/chapoo2012/status/468956203310407680
1光とばしまくり自撮
2○○ちゃんとランチ
3自分だけハートで隠す
4スタバなう
5目だけ(口だけ)
6今日のコーデ
7今日の足
8制服ディズニーなう