HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「ソーシャルな資本主義」読了

月末まで来て、なぜか読みかけの本が一気に連続読了している。国領先生の渾身の一冊ではないだろうか?

ネットワーク経済を企業経営の立場から見たらどうなるかということを徹底して分析されている。これまでの大量生産、大量供給の市場経済をあえて匿名性の高い市場経済だとする。逆に、SNSや、コンシュマージェネレイテッドメディアの情報がドライブすするネットワーク経済市場では個別の絆、信頼性こそが問われると。

そして、ネットワーク経済におけるソーシャルなつながりの新たな絆を作る力と、関係性を安定固定してしまう力の両面にわたって分析を加えているように私には思えた。ネットワーク経済における経営には、新たに革新する力と、ネットワークを固定させ組織や、顧客関係を安定させる力の両方をつかいこなせなくてはならい。つながる、つながりを新たにする、閉じる、開くというネットワークの力の流れは、安冨歩先生の「柔らかい制御」につながると。

複雑さを生きる―やわらかな制御 (フォーラム共通知をひらく)

複雑さを生きる―やわらかな制御 (フォーラム共通知をひらく)

詳しくはまた後で書く。とにかくいまは読了の記録をあげておく。