HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

MBAで何を学んだか

先日、MBAをとることについてエントリーがあがっていた。

熱い記事なんだが、違和感があって脊椎反射的にいくつかツイートしてしまった。

あー、一応アメリカでMBAとってきたけど、全然こんなんじゃなかったなぁ。いまはかわったのか?コア・カリキュラムとか、教科書めちゃくちゃよまされたし、ビジネスの基礎はかなり身についたとは想うけど。

https://twitter.com/hidekih/status/321887823068291072

昨日のMBAの議論で、結局ハーバードであれ、ウォートンであれ、MBAを取ったから人間が変わるというものではない。ただし、自分の力の証明になる。二十歳を過ぎた人間は激しい実務以外でそんなに劇的に変われるものではない。そこが違和感の元だった。

https://twitter.com/hidekih/status/322106924705386496

じゃ、お前はなんだんだと。私は93年から95年にWashington,D.C.にあるThe American Universityのビジネススクールに行ってMBAをとってきた。トップ10とかすごい大学じゃない。でも、アメリカ人とか、アメリカで大学に行ってた人とかは大概知ってるくらいは名前は売れている。例えば、ケネディーの就任演説が行われたとか。国際関係学部が全米トップ10だとか。

MBAコースでも、一応phi-kappa-phiという成績優秀者の名誉ソサエティに入らせてもらえるくらいはがんばった。

で、お前はMBAに行って何を学んで来たかと自分に問うてみた。

いま、中小企業の社長をしていて、MBAできちんとビジネスを勉強していなかったら、もっと使えない社長になっていたと想う。会計ひとつとっても、いま仕事をばりばりやりながら、財務経理担当者のチェックや、指示ができるのも、会計をかなりまじめにMBAで勉強したから。人事関係もほとんど自分でやっている、中小企業だから。これも、「人的資源」(Human Resources)をやっていなかったら、既存のシステムを理解し、合理的に運用できなかっただろう。ファイナンスも重要だ。銀行の連中とのネゴは会社運営の中でかなり大切だ。銀行をして、「(財務諸表の)数字に意思を感じます。(中小企業の)社長で(ファイナンスに)こんなに詳しい人いないですよ。」程度は言ってもらえる。その他、自分にとってコアカリキュラムをしっかりやったことは、いまの自分の仕事に直結している。

  • Accounting (会計)
  • Business Strategy (企業戦略)
  • Economics (経済学)
  • Finance (財務)
  • Human Resources (人的資源管理=人事)
  • Marketing Management (マーケティング管理)
  • Manufacturing and Production (製造生産管理)
  • Operations Management (運用管理)
  • Statistics (統計)
  • Technology and Information Systems (技術・IT管理)
MBA Core Curriculum - Core Classes in an MBA Program

だから、私にはMBAは「ホームランを打つ」ための訓練とは想えない。私には、ビジネスにおけるヒットを確実に打つための訓練であった。当たり前だが、ケーススタディだって、かなり地道な分析をしてこそクラスでの討議が生きる。決して、その場での「決断」ではない。強いて言えば、決断に至るにはかなり地道なデータ集めと分析が必要だということを実感することが学習の一番の要点だったかもしれない。確かに、ハーバード大学が販売している「ケース」はすぐれていて、A4数枚の内容を読み込んで、分析していくと、ああ、そこだったか!と驚くポイントが埋め込まれている。しかし、そこにたどり着くには相当な下準備が必要だ。

ま、そんなもんかな。