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HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

蟹は甲羅に似せて穴を掘る

組織の創業者は、自分が働き安いように組織をデザインする。「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」とはよくいったものだ。分相応という意味なのだろうが、創業者は基本わがままだ。

創業者の後継者は自分の「甲羅」と、組織の形という「穴」との形の差に悩む。結局、自分で穴は掘り直すしかない。あとは、堀直すだけの力量を持っているか、それだけの時間的な余裕があるかどうかだ。

[中小企業の後継者のパラドックス]

職業選択の自由
優秀なやつは大企業に入り出世する
野心のあるやつはベンチャー企業を創設する
平凡なら普通にサラリーマンになる
したがって、中小企業の後継者になる人間は、優秀でなく、野心がなく、変わったやつ。

守勢に必要なもの - HPO機密日誌

これを書いたとき、いや、後継者として実質的な組織のトップになったときから、莫大な時間とエネルギーを「穴の掘り直し」に使ってきた。掘ったつもりの穴が崩れたり、堀直されたり、いったりきたりしながらここまで来た。不思議なものだ。

それから20年近く経って、誇りをもってこの家業を、この街を自分のふるさとだと言える。こここそが、自分の死命をかけて仕事をする場所だと腑に落ちた。自分が予定していた場所に立てた。

いや、いまの場所に立ち続けるだけでも、日々必死の想いで働いている。

家業継承と自分語り - HPO機密日誌

必死さは変わらない。穴を掘り続けているのも変わらない。いつこの巣穴を去れるのか、ざっとライフプランなるものをこの正月に作ってみた。どうも要領が悪くて、あと30年は働き続けなければ巣穴を譲り渡せないらしい。いつのまにか、自分に合った穴にしすぎていたのかもしれない。しかし、これしか継承する道は自分には見つからなかった。

ま、ついてたってことかな、単純に。

四十代後半、社長、街とお酒と読書が好き、独身。なんて、小説の中だとかっこいいのに現実は全然かっこ良くない。

http://twitter.com/hidekih/status/304082875907715072