HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

HONESTY

ビリー・ジョエルがなぜ切なく歌うのか、最近わかる気がする。

If you search for tenderness
it isn't hard to find.
You can have the love you need to live.
But if you look for truthfulness
You might just as well be blind.
It always seems to be so hard to give.


やさしさを求めているなら、
見つけるのは、そんなに難しくない
生きていくための愛を見つけることもできるだろう。
しかし、誠実さを見つけだそうとすれば、
まったく難しい、めくらと一緒だ。
誠実さを人に与えるのは、とても難しいらしい。


Honesty is such a lonely word.
Everyone is so untrue.
Honesty is hardly ever heard.
And mostly what I need from you.


正直さとは、なんとさびしい言葉だろう
だれもみんな不誠実だ。
正直さは、聞かれることはない。
そして、正直さとは、私があなたからもっとも必要としていることだ。

Billy Joel - Honesty Lyrics

時々、どうしようもなく嘘をつき続ける人がいる。悪意ではない嘘であっても、ときに信頼関係を根底から破壊する。ビリー・ジョエルの歌詞が正直さと誠実さについて語るように、誠実さとは、言ったことがなされる(成る)ことだ。昔の人は、実にうまく感じを構成したものだ。

嘘をついて平気でいる人は、言葉を信じていないのだろうとつくづく思う。言葉を行動の底においている人々にとって、言った言葉を為す(成す)ことは、人生の基本であろう。そういう人たちにとって、言葉を軽んじて、嘘をつくことは、自分自身を否定することになる。

そうそう、昨日の家訓の続きでいえば、こういうくだりもある。

良友を選交損友を遠ざけ、己に諂うものに心許す無かれ

嘘というのもへつらいのひとつの種類なのだろう。


■参照

もうこれ以上なにも言うまい。