HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

長命は信頼社会を産み、短命は変化に適応する

長命がさまざまな問題を生じることに非常にジレンマを感じている。

・簡単なシミュレーションにより、子どもを産めなくなってからの寿命が長いと社会的リソース分配が老人に偏り、社会全体が絶滅する確立が増す。 → 寿命が長くなると絶滅しやすくなる? Population Simulator II: HPO:個人的な意見 ココログ版

・長寿により地球全体のエネルギー配分が急速におかしなことになっている。 → 長寿は幸福か? - HPO:機密日誌

先日の勉強会のために準備した資料は、こうした問題意識により作られた。昨日、ようやくスライドをjpeg画像にするテクニックを身に着けたので、調子にのってさらす。

特に2枚目の信頼社会という観点から長寿を考えることが大切だと思い至った。これまでは、次から次へと若者が主導権を握っていくことが、変化への対応であると信じられて来た。*120世紀とは違い21世紀は巨大な停滞社会であると私は信じている。停滞社会では、世代を超えた知恵と伝統の伝承がとても大切になる。私はここに長寿社会の価値を見出したい。それには、新しい倫理の樹立が必要であることは論をまたない。

いや、ま、ひとことで言えば、昔からの格言そのものではあるのだが。

「子どもしかるな、来た道じゃ、
  年寄りしかるな、行く道じゃ」

もう少し論を発展させたいのだが、あまりに眠いので例によって明日に持ち越す。


■参照

ものごく納得。

将来世代から1人7000万円も収奪する老人支配が問題の本質なのである。

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51384093.html

*1:余談だけど、源氏物語とか短命であったがゆえに、子をいかに残すかが家風を伝える唯一の手段であったわけで。日本に長く続く家族があるのも、色好みであったからだと。長寿があたりまえになった社会では、この意味で少子化にすすむのはあたりまえ。