HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

年の瀬

最後の最後の仕事もおわった。年賀状も書いた。我が家恒例の正月料理も家人が作ってくれた。なのに、年が終わる気がしない。このまま残尿感を残したままでよいのか?

あと3時間あるので、時間いっぱいまで考えよう。


時間いっぱいまで考えるはずがすっかり寝てしまった。

夜中に目が覚め、本を読み始めた。なくしたはずの「教祖様」が出てきたからだ。いうまでもなく天理教についての本だ。自分なりに悩みぬいていることがあり、そのことがきっかけで家でたまたま普通ではあけない場所をあけたらなんのことはないそこに本があった。

不思議なくらいふっときえてしまう本が何冊かある。以前、どうしても読み終われなかったのは、「教祖様」だ。

消えてしまった本 - HPO機密日誌

こういう時に日記をつけていると便利だ。読み始めたのは、なんと2007年の5月、いまから二年半も前だ。

これは私にとって避けて通れない冒険となるだろう。

読み始めた - HPO機密日誌

この物語はほんとうに読むのが辛い。人が次々と亡くなっていく。つらい、つらいと思いながら読み進めた。

第十章の中山みきの「死」のところまで来て愕然とした。もう時間が過ぎ当然元旦になっている。「世界が動く」と明確に自分の死について話したのが、明治20年の元旦であるという。更に読み進めると、なくなったのは旧の正月2日、1月26日である。*1これは、私にとっての今年の覚悟を決めよと迫る話である。

更に、著者の芹沢光治良さんの「再販にあたって」を読み進めるうちに、腹が痛くなりトイレにたった。戻ってきて、次の行を読むと「4時5分前」とある。時計は、ちょうど3時56分であった。

不思議なことがあるものだ、これはブログに書かなくてはと思いながら、芹沢光治良氏の著作の序章をぱらぱらとめくると常岡一郎氏のことに触れている。これは、つい先日お会いした長く続く企業の経営者の方お二人が、お話されていた京都の方であった。

ここまで来ると「情事の終わり」のベンドリックスですら兆しを受け入れるしかないだろう。

小説では、カソリックの神が実は主役だ。これでもかといわんばかりに、奇跡を示す。

嫉妬は無意識の働きを止める - HPO機密日誌

この12月はこれでもかといわんばかりに残酷に永年の懸案のことが、がらがらと終りを見た。今年は更にものごとが結末をみるのであろう。必要なのは、覚悟だけだ。

そもそも芹沢光治良を紹介してくださったid:finalnetさんに感謝もうしあげて、新年の始まりとしたい。

*1:wikipediaを見ても、旧暦と新暦がよくわからない。http://bit.ly/8FhXiL