HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

桃組とべき乗則コラボ勉強会のはじまり、はじまり

ここのところの人口シミュレーションやってた閉塞感に、桃知さんのプレゼンで答えが与えられて行く。

破綻した金融資本主義の問題点は「贈与共同体の破壊」である。

贈与を破壊することで「交換」は最速となるけれど、あたしたちは時間軸を失う。

時間軸を失った経営は即時性に走り、投資家は即時的なゲインを求める。つまり株主至上主義であり、コーポレント・ガバナンスである。

企業に時間軸が無いと、企業組織は、長期的に継続する実体(ゴーイング・コンサーン)ではなく、ただそこで利益を稼ごうとする個人の集まりにしか過ぎなくなる。

モモログ|普遍経済学入門―贈与と時間とキアスムと。2009年3月28日桃組春の勉強会資料。

ももちさんの三位一体、ボロメオの結び目*1に、私をあてはめればこうなる。もっと個別の名前を書きたいのだが、ここはブログだし、プレゼン用にアップしたので、少しだけ一般化した。

結局、人を人でなく、せいぜいが「個人の集まり」としてシミュレーションの対称としてしまえば、私の一連の人口シミュレーションの結果になる。それこそももちさんのお話にあったようなモナドのようなのっぺりとしたものでしかないのだと置いてしまうことに無理があるのだ。ただし、いまの世の中、好んで人がごくごく一般的なものになろうとしている節がある。ものにならず、私たちの子孫が営々とこの国で生きていくためには人が人でなければならないということなのだ。まさに、この無償贈与という太陽のようなめぐみを受けながら、畑に手を入れていくように、自分の街を大切に育てていくことが人として生きていた使命なのだと自覚した。

そこまで話した上で、人口シミュレーションについて話をした。

べき乗則の勉強会であるので、まずはなぜ人口シミュレーションがべき乗則と縁が深いかを説明しなければならない。

生き物たちは3/4が好き 多様な生物界を支配する単純な法則

生き物たちは3/4が好き 多様な生物界を支配する単純な法則

たとえば、生物の代謝は体重の3/4乗に比例するのだそうだ。それは、動物の血管のネットワークがフラクタルだからなのだそうだ。

いま気がついたのだが、この絵を下に向ければ木の根に見えるし、上に向ければ木の枝のようにも川の流れのようにも見える。


人をモナドとして見てしまえば、どのような失望がまっているかについては、プレゼンをPDF化したので興味のある人はどうぞ。

ダウンロード Japan_Population_Simulation_090327.pdf (835.5K)

てなわけで、お陰様でプレゼン終了。思ったより緊張してた。自分ではなすといろいろつながる。

動物の血管のようにお金や情報がネットワークのすみずみまで動くことが大切なのだと言い忘れてしまった。あとで書こうっと!


いまは、さかまたさんの番。頑張って!

そしてcurrencybuilding氏と二人で企画したネット上で利用可能な疑似的な通貨システムの企画『Happy』は日々具体性を持たせる為、現在絶賛設計中です。
これをなんとか2009年中には、ネット上に公開して、多くの方に使っていただける様にしたい。そしてさらに多くの方との出会いを持ち人のつながりをどんどん広めて行きたい。
というのが2009年の目標です。(現在画面設計で自分のデザインセンスのなさにヘコみ中なのでこのエントリーを書いている、新時代を築く革命的なデザイナー募集中です(笑))

とりあえず前向き。なブログ:So-net blog

「募集中」だったデザイナーも、Fさんがプロジェクトに参加してくださったとのこと。がんがん進めていただきたい。

私の専攻は物理学で、星好き青年でした。

相対論や量子論を学んでいると、この宇宙は、とんでもない状態で存在しているんだと思ったものです。

数年前、友人にも、宇宙、この地球、今のあらゆるもの、そして僕らの出会いも奇跡だって思うんだよね。

そんな毎日の奇跡、大事にしたい。そして、奇跡は起こるんだって信じようって。

と語ってました。

毎日起こるすべてのことが奇跡なんだ - currencybuilding

う、感動!


続く_さん(アンダーバーと読む)のプレゼン。いやぁ、「負の所得税」面白かった。必要財源、19兆円ね。

負の所得税のよいところは、行政組織をシンプルにして真水の効果を大きくすることだと私は思う。歳入をひとつにし、一切の福祉を一本化するだけでも、効果は大きい。

NIT(負の所得税、Negative Income Tax)が施行されていれば、上記の社会目標が達成されているため、行政的には大した努力なしに(最低賃金)、フードスタンプ生活保護社会保障プログラムといったものの必要性を排除できるかもしれず、しかも重複する援助プログラムのあるシステムに存在する落とし穴や逆インセンティブを避けられる。

負の所得税 - Wikipedia


あられ。さんのサイトはこちらかな?「じゃじゃ麺」への熱い熱い思いを感じさせていただいた。こういう方がまさしく地域の守護神なのだね。

screenshot

また、難波弘之についても話しましょうね。

センス・オブ・ワンダー

センス・オブ・ワンダー


最初のももちさんのボロメオの結び目にもどれば、人は「無償贈与」を与えてくれる大地や、太陽や、街がなければ生きていけない。そして、その街を守るのはそこに住む熱狂的にその街が大好きな人だけだ。今日は、そういう方々がいっぱいあつまってくださったように感じた。

みなさん、ほんとうにありがとうございました。ももちさん、お世話になりっぱなしですが、今後ともよろしくお願いいたします。

*1:ずっと私はポロメオと書いていた気がする。修正しないと。