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HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

全体主義と愛の物語

「アポロの歌」はすべてを一様にしてしまう全体主義と愛の持つ一人の個性、多様性の力との物語なのだと、夢の中で気付いた。

アポロの歌(1) (手塚治虫漫画全集 (35))

アポロの歌(1) (手塚治虫漫画全集 (35))

あたまの中で第二次大戦下のドイツ、未来の無個性なクローンの帝国、70年代の日本のシーンが繰り返される。

アポロの歌(2) (手塚治虫漫画全集 (36))

アポロの歌(2) (手塚治虫漫画全集 (36))

愛は一人を愛し、全体主義は愛を抹殺しようとする。その姿が大人と子ども、体制と個人という対比で繰り返し、繰り返し語られる。

アポロの歌(3) (手塚治虫漫画全集 (37))

アポロの歌(3) (手塚治虫漫画全集 (37))

愛は人を自由にする。

■参照

ちょっと昔の作品解説。

■「アポロの歌」:1970年

これは、近石昭吾のくりかえされる成就しない少女との愛の物語だ。愛を拒絶するあまり残酷な行為を繰り返し、精神病院に収容された近石少年へ加えられる治療という現実と、無意識で垣間見られるナチスドイツ支配下でのドイツ人の少年とユダヤ人の少女の生死をかけた一瞬の恋や、セスナで不時着した動物が仲良く暮らす現代の無人島におけるパイロットと女カメラマンの反発しながらも惹かれあう恋、そして未来の合成人間の女王と迫害される人間の少年との結ばれる想いの物語などが、交差しあいながら物語は進んでいく。

手塚治虫と心中物 ~when a man loves a woman~: HPO:個人的な意見 ココログ版