想いを言葉にできない。人の感情というのは大切だ。人の一生を左右する。実感する。
- 作者: 江國香織,辻仁成
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2001/06
- メディア: 単行本
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なぜいくつになっても感情に左右されるのか?不思議だった。実は、逆だ。年をとればとるほど感情や、思考ががシンプルになってくる。自分の本質というものが、年をとればとるほど感情という形で現れる。自分の思考が向かっていく先、そのものが年をとればとるほど明らかになってくる。感情に人の全体が立ち現れる。感情こそがその人間がいかに人生を過ごしてきたかということの結果だ。送ってきた人生の表出なのだろう。
思考や感情を乱雑に扱う人間もいる。そういう人間には、きっと乱雑な末路を迎えるのだろう。ひとつのことを追求する人間にはひとつの結論があたえられるのだろう。思考や感情だけでなく、人の関係も広めればよいというだけのものではない。年を取ると、腑に落ちる。そういう時が来る。
あまりに私は考えずにものを言ってきた。あまりに粗雑に自分の感情を扱ってきた。あまりに乱雑に自分の人生を過ごして来た。これからも同じなのだろうか?やりきれなさに羞恥すら覚える。