HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

白いカラス

ボリス・ヴィアンについて思い出していたら、たまたま見てしまった。結構好き。破滅的な雰囲気が好き。原作は誰だろう。

白いカラス Dual Edition [DVD]

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ふーん、フィリップ・ロスの原作なんだ。「墓に唾を...」ではないんだね。

http://www.imdb.com/title/tt0308383/

たしか、昔「墓に唾を...」も映画化されてたはずだ。

映画革命とも言えるヌーヴェルバーグ後半の1959年当時。アメリカでは人種問題を扱った映画はまだまだタブーだった。それならばとフランスの俊英ミシェル・ガスト(当時29歳)が、外見は白人としか見えない黒人を主人公にしたボリス・ヴィアンの原作をもとにアメリカのタブーに挑戦した「墓に唾をかけろ」(かいつまんだ内容は、当サイトのCINEJAZZを参照されたし)というジャズ映画がそれである。出口無しで救いようのないのテーマながら、主演のクリスチャン・マルカン、あA・ルアルディの若さが光っていた。本編ではアラン・ゴラゲール・オーケストラの演奏だった主題歌「褐色のブルース」は、その後映画上映と共に出されたアート・ブレーキーのアルバムで大ヒットした。

「墓に唾をかけろ」

そっか、ちなみにボリス・ヴィアンは、いまのおいらの年で死んでしまったんだね。神に愛された人だったのかもしれない。