HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

it1127さんのつっこみを受けて

そうそう、つまりはライシュの主張なわけだ。お金も情報も企業も国境を超えてのモビリティーを獲得しているわけだから、結局その国に残るのは動くに動けない労働力であるわけだ。ただ、これを単純労働者ととると認識をあやまる。これは、ドラッカーのいう「テクノロジスト」=知的労働者でなければいけない。「なければいけない」というのは、知的労働者がその国にとどまるか、どうかがその国の競争力を決めるからだ。

ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ

ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージ

あ、ちなみに知的労働者ってオフィスでのほほんと仕事している連中というイメージでなく、現場で身体も動かしながら、口も手も知恵も知識ももてるものすべてを発揮している連中のことをドラッカーはイメージしている。たしか、手術室内の外科、麻酔医、看護婦、各種機器の専門家などからなるチームを例に出していたように思う。手八丁口八丁な感じかな?いつぞや、声に出して手術の手順を覚えこむのが、医者としての生産性を高める手段だという記事を読んだ気がするが、手を使うということは、実にそんなことだと思う。