HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

不動産市場分析 & 不動産市場の経済分析

4789224201不動産市場分析―不透明な不動産市場を読み解く技術
清水 千弘
住宅新報社 2004-05

by G-Tools

4532132339不動産市場の経済分析―情報・税制・都市計画と地価
西村 清彦
日本経済新聞社 2002-06

by G-Tools


先日、清水千弘さんにお会いしてい本を2冊もいただいてしまった。実は本書は、私のリアルの仕事とHPOにおける関心領域との間をつなぐような内容だった。

本書で、地価の分析、指標化に関しておおよその理解ができる。清水さんの元々のご専門は、元々多変量解析だと聞いている。多変量解析の手法を、不動産価格の指標作りに向けたのはさすが。ヘドロック法という手法で、見事に不動産公示価をうわまわる精度の不動産価格を導出されている。

多変量解析によって要因をさまざまに分析し、この手法により定量化された道路幅や面積などの「因子」を排除して、GISで分析すればその土地、その土地における「地価」というのが導出されるはずだ。そして、それは関東全体の地価分布図で色分けされたようになだらかな等高線になるのだろう。

地価分布図 @ 東急不動産

元々akillerさんからべき乗の法則を教えていただいた時も都市経済学との関連だったように記憶している。以前、人口について調べたときにどうも都市の人口の分布はべき分布的だということを記事にした。

べき乗の法則と首都圏経済白書 (HPO)

この類推で言えば、地価もきっと都市と同じようにべき分布とのからみがあるような気がしてならない。こうした試みの内にある「不動産市場分析」のp.90の地価のGIS分析を見ているとむらむらくる。昔やった、正規格子モデルの「集中シュミレーション」の山を思い出す。

[書評] べき乗の法則、ウェブログ、そして、不公平さ (HPO)