HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

ランダムサンプリングと選挙

どうしても納得できないので書く。なぜ開票率1%で答えが出てしまうからといって、選挙にいかないなんてことをするのだろうか?そういう人は、自分がどこでうまれて、どうやって育ってきたかをわすれてしまっているような人だと私は思う。

Pinaさんがご自身の記事でこう書かれている。

今日は参議院選挙の投票日である。今年は、多くの人に「投票に行きますか?」と聞いて回った。しかし残念なことに、私の周りでもおよそ2割程度は「行くつもりはない」という人がいた。中には投票用紙を普通のDMと同様に捨ててしまっている人もいた。行かない理由の中で、気になったのが何人かの人が「開票率1%で当確が出るような、あらかじめ決まっているような選挙に行っても意味がない」ということを言ったこと。実は、これは大きな誤解である。

って、読み直して納得。ええ、まあ、そもそもPinaさんの記事にはなんの異論もないんだっけ。怒りいきなり消滅。ああ、このまま私もブログ燃え尽き症候群になってしまうのだろうか?

pinaさんのところ、

Pinaさん、こんばんわ、ごぶさたしております、

その方は母集団という考え方を完全に間違っています。1%というのは、「投票した人」を母集団とした時の1%のサンプリングで推計統計できるということです。「国民全部」を母集団としていません。その方に聞きたい、あなたは選挙権を放棄する事により、推計にもカウントされない存在になっているといことを自覚しているのですか、と...あなたが国民全部の意思が1%の出口調査結果で出るのだと考えて投票しなかったのだとすれば、あなたは「国民全部」という母集団の一員でないと明言しているのと同じだと...

それから、付言すればサンプリングは、本来ランダムサンプリングと母集団の分布が正規分布であることが仮定されています。出口調査の結果の統計処理まである程度あきらかにされないと、信頼性を検証することはできません。

なぜか篠田さんのブログをみて...

統計学的に数パーセントで推計ができるからみんなが選挙なんていく必要はない」とどこかでどなたかがおっしゃったと聞きましたが、これは大きな間違いです。推計には母集団を定義して、その母集団から適切なランダムサンプリングをして、はじめてn=650とかn=1300とかで誤差数パーセントの推計ができるのです。しかし、選挙に行く人が母集団なのでなく、あくまで国民全部が母集団でなければなりません。

そうそう、だいたいそんなんでよいのなら、こんなに選挙でお金をかけなくとも、国がランダムサンプリングして一定数の人にだけ選挙をみとめるようにすれば、はるかに安上がりに選挙が実施できるという、結構暴論まで認めることになると感じます。「確率を知らない」のは、そうおっしゃったご本人だと思います...はぁ。

ちなみに、報道関係の見解は?

「当選速報」の根拠は?:
http://www.dokidokiradio.info/mation/news/Diary_0728.htm