HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

Yuki Siato監督の「古都」

予告編を見ただけでメッセージが伝わった。

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「京都」とは、「京」も、「都」も「みやこ」と読むと京都に行った時にタクシーの運転手さんに教わった。「みやこのみやこ」、「Capital of Capitals」、日本ならではの京都に対する想いがある。それだけに、京都に住んでその伝統を伝えるには並大抵でない努力と意識が必要だ。

私もそれなりに自分の街の伝統を意識して生きてきたので分かる。正直に言えば、自分の街で働く自分がイメージできず、高校から寮に入り街を出て、遠くへ遠くへ行って来た。大学は更に遠く、就職は東京、そしてついには米国まで逃げていった。いっそそのまま米国で仕事を見つけようと想った時期もあった。しかし、自分の血がそれを許さず自分の街に帰ってきた。帰っても、まだ自分の街から遠くへ、遠くへ、仕事を探していった。桃知さんや、禅の師匠からご指導いただいてこの十数年は素直に自分の街に軸足を置いて仕事をすること、生活すること、生きることが普通になった。自分にとっては大きな「改心」であった。また、周りが私を見る目も故郷である自分の街での生き方を受け入れたことで大きく変わったように想う。ああ、そう、私が自分の故郷を受け入れるのに必要であった時間はちょうどこのブログを書き始めてから、いまに至る変遷でもある。

自分のことを書くつもりではなかった。この「古都」という映画には私の生き様を思い出させるなにかがあるように想う。封切りが大変楽しみだ。

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