HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

AR Games

せっかくARが得意なiPhone8に変えたので、なにかARアプリで遊べないか探した。結果、別のゲームにはまったことは前回書いた。

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有料であったが、以下買った価値はあったかなと。

部屋の中で空間を設定して、アリスの世界への扉を開く。ゲームというよりは、ARアプリって感じかなと。部屋の中にいきなり木が生えていく様はファンタジック。ただし、なぜかなかなか最初の「空間」が設定できない。カメラは開けるのだが、面積が必要なのか・・・。

夢(YuME)

夢(YuME)

  • NetEase Games
  • ゲーム
  • 無料

これもまたARの最初の空間が設定が難しい。自分が動かないとパズルが解けない。指の横回転と、自分の移動で解けるはず・・・なのだが、なかなかできない。二面しかクリアできなかった。

Zombie Gunship Revenant AR

Zombie Gunship Revenant AR

  • Limbic Software
  • ゲーム
  • 無料

ヘリコプターでひたすらゾンビを打つゲーム。ARなので、これも自分が動かざるを得ない。カーペットの上でいい大人がiPhoneを視ながら転げ回っているのは、傍から見ればいい格好であっただろう。かなりはまって電池がなくなるまで遊んだ。

VR Movies: 3D Virtual Reality Movie for Discovery

VR Movies: 3D Virtual Reality Movie for Discovery

  • Vulcan Labs Co., Ltd
  • エンターテインメント
  • 無料

で、流れ流れてVRも試してみた。iPhoneすごいなと。こんなに簡単に3DのVR体験ができてしまうのにびっくり。ARとVRが組み合わさって、VRしながら部屋の中を動くとかできるといいのにって想うが、360度3D撮影は視点固定じゃないとできない。コンピューター側で空間を設定し、なおかつ3D撮影した映像と組み合わせるというのは、まあ、あまり実用的ではないと。

あ、なんとかグラスか!

そうそう、MOVERIO!

これは脱線。あまりきちんと説明できないが、iPhoneでAR、空間認識設定が難しいけど、まあまあ遊べたと言っておこう。

Youtube de Narita

某インバウンド関連のセミナーに参加した。いわく、SNSや、動画などでの「呼び込み」が大事だと。いわく、地元愛が大事だと。それではと、地元成田をめぐる動画をYoutubeで調べてみた。背景としては、空港利用客が数千万人もいらっしゃるにもかかわらず地元への観光誘導、ひいては千葉の観光地によってから東京という流れになっていない課題がある。

Naritaで検索してみて、上位にでてきたのが成田に降り立つ飛行機のパイロット席からの情景をたんたんと撮った動画。窓から見える景色に日本の地名が入っているので、相当にお詳しい方々が作っているのだろう。

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セミナーでは欧米圏のガイドブックの話しも出た。欧米圏では、写真よりも言葉ばかりのガイドブックの方が人気がある。ちなみに、成田はミシェラン・グリーンガイドで二つ星に輝いている。


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数ある成田関係の動画での中で、英語での紹介をたんたんとしゃべっているのが、再生回数が多い。不思議!

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この動画に至っては同性カップルが「成田に着いたらすべき5つのこと」についてたんたんとしゃべっているだけ。成田の情景も、空港もいっさいない。それでも、再生回数が4万回を超えている。

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空港関連、観光だけでなくイーオンショッピングモールについても解説されている。これも数万回の再生。

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同様に成田から東京までいかに安く移動するかの動画も人気。8万回。

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東京までの行き方で19万回!

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一方、成田山への動画は1万回以下。

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非常に美しくできていると想われる、成田市作成の成田のトランジット観光プログラム動画がわずか1200回の再生・・・。

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どういう動画が再生回数が多いかと言えば、究極災害関連。横風での果敢な着陸の様子の動画が370万回再生。

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東日本大震災時の成田空港の様子が67万回とか、100万回。

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なかなか成田をめぐるインバウンドの呼び込みは前途多難だなと。飛行機は片足着陸するし、地震は起こるしと・・・。ああ、そういえばその影響でいま大阪へのインバウンドが大ブームなのだろうか。なにかよい智恵はないだろうか?

あ、これすごい!空港のガチャで170万回再生!!!!

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この凄腕ユーチューバーに成田の街に来てもらうのが一番ではないか?

「神は数学者か?」読了

それほど厚くない文庫本にえらく時間がかかってしまった。しかし、これは本当に興味を惹かれる本。文系出身で、「数学知らずの数学読み」な私にはもってこいの一冊だった。

世界は三つあると言う。ひとつ目は私達の意識、感覚がとらえる世界。二つ目は、物質的世界。三つ目は、プラトン主義の天国、数学の世界だ。一つ目、二つ目の世界に「直線」は存在しない。感覚は不正確に過ぎるし、物質でひとつも直線の数学的定義にかなうものはない。数学的世界なんて存在しないだろうと言うだろうと、常識に基づいて語る時、「数学は発明である」と主張するのに等しい。ピタゴラスの定理は、(一つ目、二つ目の世界には)存在しない三角形の存在しない内角の和を問題にしている。それは発明であったと。しかし、単純な序数、幾何学から始まり現代数学に至るまでの数々の所見は見事に、世界の成り立ちを定式化し、操作可能にしてきた。ならば、数学は三つ目の世界を少しずつ、少しずつ発見してきた過程なのか?ならば、非ユークリッド幾何学ゲーデル不完全性定理で明らかになったように、数学の定理すらも選択、操作可能であるのはなぜか?

アインシュタインの言葉がより理解できた。

「数学は、経験とは無関係な思考の産物なのに、なぜ物理学的実在の対象物にこれほどうまく適合するのか?」

[ 「神は数学者か?」を読み始める - HPO機密日誌]

「数学知らず」の私の不正確な言葉よりも本書を読まれることを勧めるが、数学世界の拡大、進化、革命が見事に描かれていた。現在のプログミング言語、ニューラルネットワーク的な人工知能まで、数学世界の申し子であることが、よくわかる。「全ては関数だ!」と叫びだしたくなる。

そういえばギーガンの「ディアスポラ」では、公理どころか物理法則まで異なる世界を無限に遍歴した後、数学的探求に至るという話であった。多元世界よりも数学的世界は奥深いらしい。

「六十年安保闘争の時は国が覆るかと思った」

めずらしく自分のツイートが多くの人の関心を引いたらしい。

はてぶ出ないので、コメントがもらえないのがつらい。共感されてるのか、反感を受けたいるのかわからないから。

父は、小学生としての太平洋戦争の五年間を体験した。学級委員長をしていた父は、クラスでマラソンしていて戦勝祈願で近くの寺にみんなで行き、先生からひどく叱られたなど、懐かしげに戦時中の話しをしていた。

青春時代には三木清にはまったと言っていた。

三木が投獄されたのは治安維持法違反であるから戦後存命であれば、それだけで戦後左翼の英雄となり得る可能性はあった[20]。

三木清 - Wikipedia

引っ越しをした時に古ぼけたハードカバーの「人生論ノート」を見つけた。都内で高校に通ってた父は、セクトたか、パルタイだか知らないが、左翼活動家と接触したとも話したことがある。父は、「若いうちに共産主義に興味を持たないヤツは鈍いが、大人になっても共産主義一辺倒なヤツはバカだ」と言っていた。

そんな父ですら、六十年安保闘争運動を見ていて「国が覆るかと恐怖心を覚えた」と総括してした。多くは語らなかったが、戦中の日本国民全体の覚悟が戦後正反対に否定され、米国支配下のウォーギルティプログラムなどで、左派が勢いづいた流れはよく体験していた。その流れの中で、「国が覆る、共産国家となる、ソ連、中国と接近する」としか思えなかったらしい。

仕事をしてから以降の父は保守そのものだった。渡部昇一が大好きだし、某女性国会議員を地元に招いて講演会を開いたりしていた。戦争で焦土となっても国そのものが覆ることはなかったが、過激化した左翼運動ほど怖いものはないと身にしみたのだろう。

まあ、そんな背景がこの一言にはあった。

「日経平均、失われた25年を取り戻す」

いろいろ感慨無量。タイトルもいろいろ考えたのだが、市況かぶ全力2階建以上的確なタイトルが思いつかなかった。

日経平均 22937.60 + 389.25
TOPIX 1813.29 + 20.63
値上がり 1315
値下がり 619
変わらず 99
出来高 18億9665万株
売買代金 3兆5126億円
日経平均 4日続伸
 1992年1月以来の高値

日経平均、失われた25年を取り戻す : 市況かぶ全力2階建

私もたまたまこの後、日本にいなかった。

米国にいたわけだが、散々当時聞かれたのは「バブル期とその後で、住んでいる人も、基幹製造業も、なにも変わっていないだろう。まして、日本の債権はまったく海外に流出していないと聞く。一体、お前たちが『失われた』と言っている金はどこにいったんだ?」という質問だった。散々、「土地がさがり、金融機関が破綻し、株が下がり、更に土地がさがりのデフレ・スパイラルなんだ」と答えたが、納得してもらえなかった。

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いまなら答えられる。失われたのは「信用」だったのだ。いや、「失わされた」と言うべきなのかもしれない。不動産への総量規制をきっかけとした、株と債権と為替のトリプル安で金融不安が広がり、日銀は銀行をいかに守るかに終始した。政策的な為替の誘導は、日本の製造業を直撃した。みかけ日本の企業は内部留保が積み上がったように見えるが、内情はかなり厳しい。ネットバブルの00年台にホリエモンや、ほかのネット企業をきちんと育てていれば、レガシー製造業が仮に衰退していてもまだ救いようがあったようにも思えるが、その病は深いように思えてならない。

ともあれ、いまの短い均衡状態において「失われた25年」前の日経平均が取り戻せたことだけでも大きい。ちなみに、比較で言えば中国の企業の不良債権や、米国の労働条件から言えば、日本は全体からみればまだまだ戦える国であることは間違いないと信じる。真の意味で日本企業の25年間を取り戻せるのはいつの日なのだろうか?

まあ、とにかく賃金をあげないと日本の実情は回復しないとは書いておこう。

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Talking HeadsとMoonriders

音楽のことを言葉にするのは難しい。大好きなムーンライダーズについてなかなか言葉にならないでいる。しばらく前に鈴木慶一さんがはてなでブログを書いてたが、ごくごく日常的なことが書かれていた。やはり、音楽と(ブログ界隈での)批評的言語は別物なのだろう。*1

hpo.hatenablog.com

たまたまiTunesのおすすめプレイリストでTalking Headsの"Stop Making Sense"を聞いて、ムーンライダーズに近いものを感じた。

メンバーは名門美術大学ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの出身で「インテリバンド」と呼ばれることが多く、初期はパンク・バンドとされていたが、ボーカルのデヴィッド・バーンがアフロ・リズムに傾倒し、それを大胆に楽曲に取り入れるようになると、ポスト・パンクとされるようになった。

トーキング・ヘッズ - Wikipedia

そうそう、「インテリバンド」なのだと思う、ムーンライダーズも。確か鈴木慶一さんと糸井重里さんの対談で「名作小説はもとから家にあった」みたいな話しをしていた。音楽そのものも、歌詞も洗練されつくされている。「俺たちは言葉に命かけてる」とまた、鈴木慶一さんがどこかで語っていた。そして、またその歌の世界は映像的でもある。「言葉」自体はごく普通の言葉なのに、それが連なり、ムーンライダーズの音楽になると焦点を結ぶ。「チョークで書かれたジャック」はまだ私にまぶたの裏に来ている。中年になれば、もう「残したものも、残ったものも」なにもない、ただ生きているだけ、そんな感じ。贈られた「小さな手袋」も、「行為を終えた」ベッドも、まざまざと浮かぶ。「隣の部屋の夫婦」の喧嘩もうるさいまま続いている。そんな「ユウウツ」な感覚がTalking Headsに感じられる。

Psycho killer

I can't seem to face up to the facts
 どうも現実に向き合えそうもないな
I'm tense and nervous and I
Can't relax
 神経が張り詰めていてナーバスになってるし、いつまでたってもそれが収まらない
I can't sleep 'cause my bed's on fire
 ベッドが炎のように燃えて寝られやしねぇぞ
Don't touch me I'm a real live wire
 Iに触れるなよ、Iは生きてる有刺鉄線みたいなものだ

Studio Summer Sky BLOG: talking heads psycho killer 和訳 解説 / 奴隷制維持の秘密

そうそう、iTunesで見つけたトリビュート・アルバムがとても良かった。

*1:あ、失礼、id:suzukikeiichiさん、ちゃんと生きてました。

Star Trek Discovery

諸君、私はスタートレックが好きだ。世界が破滅した後に築かれる貨幣のない平和な世界。もはや、全人類がマイル、ポンドでなくキロメートル、キログラムの統一した尺度を使う世界。そして、絶望の後の地球外知的生命とのファーストコンタクト。「創造主」であるロッデンベリーの意思が隅々まで感じられる物語だった。

hpo.hatenablog.com

そして、いまNetflixで「Star Trek Discovery」が進行している。

www.netflix.com

このサイトにはこう書いてある。

スタートレック」の生みの親、ジーン・ロッデンベリーの息子であるロッド・ロッデンベリーが脚本・製作チームに参加。

しかし、私にはもはやTOSTNGにあったロッデンベリーの世界観が感じられない。息子は父親に及ばない例なのだろうか。物語にはこれまでの意思を貫徹する最強の「ヒーロー」達ではなく、さまざまな弱み、悩みや、欠落を抱えて任務に当たる姿が描かれている。それは、それで共感できる。

幸いなことに、TNGNetflixで見られる。

www.netflix.com

えらそうなことを言いながらまだシーズン1から通してみたことがなかったので、ゆっくりと見ている。大変幸せな気分だ。両方を並行して見られて。